【キッズ向け】テコンドー9級黄帯昇級に向けた新しい取り組み|審査基準チェックリスト&自主練修行シート7巻
~「できた!」を一つずつ積み重ねながら、白帯の土台をしっかり作るために~
なぜ、9級黄帯昇級に向けた新しい取り組みを始めるのか
今回は、キッズクラスの白帯の生徒さんを対象に、9級黄帯昇級に向けた新しい取り組みを試験的に始めます。
新しく用意したのは、
- 保護者向けの「9級黄帯昇級に向けた確認チェックリスト」
- キッズ向けの「9級黄帯昇級に向けた自主練用修行シート全7巻」
の2つです。
……と、ここだけ読むと、
「昇級に必要なことをチェックするための管理シートを作ったんだな」
と思われるかもしれません。
もちろん、それも正解です。
ただ、今回の取り組みについては、それだけではないのです。
それよりも知っていただきたいのは、
「なぜ、このようなものを作ることにしたのか」
という意図についてです。
そして、それをお伝えするためには、
- 9級黄帯という最初の昇級を当教室がどう考えているのか
- これまで導入してきた自主練習やストライプ制度、動画教材などがどうつながっているのか
- 私自身が子どもたちの成長をどのように考えているのか
こういった背景を含めてお話しする必要があります。
ということで今回の記事は少し長くなりますので、お急ぎの方はブックマークをして、
お時間に余裕のある時に読んでください。
そしてこの記事を読んでいただくことで、テコンドーに限らず、
- 武道を習うのが初めての方
- お子さんに何か武道を習わせることをご検討の方
- ただ近くだからと習い事教室を選んで失敗したくない方
にとっても何かしら参考になり、お役に立てれば良いなと思っています。
テコンドー9級黄帯昇級審査の内容と審査基準を全てチェックリスト化&キッズ用自主練修行シート全7巻を作成
今回、新しく導入するのは以下の2つです。
一つは、9級黄帯昇級に向けた確認チェックリスト。
もう一つは、9級黄帯昇級に向けた自主練用修行シート全7巻です。
9級黄帯に昇級するためには、単純に「蹴りだけができればいい」というわけではありません。
大きく分けますと以下の8つの項目をバランスよく向上させていく必要があります。
礼儀作法、構え(立ち方)、柔軟性、基本蹴り、連続蹴り、型、板割り、組手。
そして、(柔軟性は基本蹴りの中で確認するためリストから除き)7つの項目において、
9級黄帯昇級までに習得が必要な内容を細かく整理しました。
なお、昇級審査に関しては今まで既に、
- ・当教室オリジナルの動画教材シリーズ
⇒各級(帯色)別に分けた動画教材、各蹴り技の解説動画教材により予習復習の自主練が自分のペースでできます。 - ・過去の各級(帯色)別の実際の昇級審査実録動画
⇒過去問というより実際の審査の内容を全て知ることができ、動画の中の号令に合わせて練習することもできます。 - ・自主練アピールカレンダー
⇒自主練に楽しく取り組み記録を残しながら、指導員のアドバイスも受けられる仕組みです。 - ・8色ストライプ制度
⇒各級に昇級するまでに必要な項目を8つに分け、それをクリアするごとにストライプをゲット。8色揃えば審査受験が可能になります。 - ・LINEで24時間サポート
⇒LINEで24時間いつでも質問ができます。家での自主練の様子を動画撮影してみてもらうことができます。
このようなサポート環境を順番に整えてきています。
そんなにあるのに、なぜさらに新たな仕組みを取り入れたの?
それって本当に必要なの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
特に昔の武道教室を経験している方ならそう思われるでしょう。
私自身今までテコンドーだけで5か所以上の教室に通った経験がありますが、上述のサポートシステムは一つもなかったです。
あったのは教室での通常練習だけであり、それが普通でした。
次は今回のシステムを考え作成したきっかけについてお伝えします。
今までのサポートシステムに追加して今回新たな取り組みを導入したきっかけ
まず今回の新しい取り組みですが、机の上で考えて思い付きで突然作ったものではありません。
当教室ではオープン以来常に、
「どうしたらもっと分かりやすく伝えられるだろうか?」
「どんな仕組みなら子どもが楽しく取り組めるだろうか?」
「どんな仕組みがあれば親御さんがお子さんをもっとサポートしやすくなるのだろうか?」
考えてきています。
そんな中、ある親御さんから自主練アピールカレンダーを送っていただき、家での取り組みの様子を伺いながらアドバイスをお伝えしていた際に、
「全部いきなりできるようにならないので、小さな目標を一つずつクリアできたら子どもも前向きに取り組めるかなと思います。」
とお声をいただきました。
それを聞いて私はハッとしました。
私は昇級審査対策に必要なものはもう全て用意して提供できているとどこかで思い込んでいました。
ただそれは参考書や過去問をまとめて一気に渡していただけかもしれないと気づきました。
つまり、その参考書を使って楽しく練習を頑張ろうと思うような仕組みづくりにはまだまだ工夫できることがたくさんあったのです。
またそのお子さんの努力を一番近くで見守る親御さんの多くは、テコンドーはもちろん、武道経験自体ない方が多いです。
そして、現代の親御さんの多くは、核家族、共働きで仕事も家のことも子育ても、とものすごく忙しい毎日を過ごされています。
そんな親御さんの立場になり、
どのようなものがあればもっとお子さんをサポートしやすくなるのか?
お子さんと楽しくコミュニケーションを取りながら一緒に取り組めるようにするにはどうしたら良いのか?
ということを考えると、さらにやった方が良いことが思い浮かびます。
以上のようなきっかけと視点から誕生したのが、
『保護者向け 9級黄帯昇級に向けた確認チェックリスト』
『キッズ向け 9級黄帯昇級に向けた自主練用修行シート全7巻』
の2つだったのです。
保護者の方には、お子さんの家での自主練の様子を確認しやすくするために、
チェックリストを作成しました。
これを見れば、昇級審査で審査官がどこをチェックしているのかを、全て完全に把握することができます。
そしてキッズには、そのチェックリストの内容を、子どもでも理解できる言葉にした後、
ゲーム感覚で楽しく取り組むことができるように修行シート7つの巻としてアレンジしました。
特にキッズ向けは、できているかどうかでは関係なく、やってみただけでOKとしていますので、
小さな達成感を一つずつ感じながら進めることができます。
なお、このシートは早く全部終わらせることが目的ではありません。
9級黄帯は、白帯から初めて昇級する最初の大きな節目です。
当教室では、簡単に昇級させることも、逆に必要以上に厳しくすることも、どちらも良いとは考えていません。
この初めての昇級審査で大事なことは以下の3つです。
- きちんと基礎の土台を作ってから次へ進むこと
- 準備をして挑む習慣を身につけること
- 努力という根拠に裏付けられた揺るがない自信をつけること
キッズは、自主練用修行シート全7巻に取り組むことで自然とそれが達成できます。
また、親御さんは、確認チェックリストがあることで、ご自宅でもお子さんの自主練を適切にサポートしやすくなります。
当教室が最初の昇級審査である9級黄帯を大事にしている理由
白帯から始めて最初に受ける9級黄帯への昇級審査を、当教室ではかなり重要だと考えています。
なぜなら、ここがその後のテコンドーの土台になるからです。
武道は積み上げ式ですので、最初の基礎の土台がしっかりしていないと、新たな技の習得も難しくなります。
また昇級審査は、テコンドーに限らず、テストや大事なことに向けて「しっかりと準備して挑む」という非常に大事な姿勢を身につける機会となります。
正直、この姿勢があるかどうかで学校の成績も仕事の成果も大きく変わります。
このように当教室では、テコンドーだけの上達ではなく、テコンドーを通じて、人生で大事な心構え(=マインドセット)を伝えることも重視しています。
昇級の早さよりも「自分のペース」を大切にする理由
以上の考えを持っているため、当教室では単に早く昇級するのが良いとは考えていません。
何より当教室では生徒さん各自の「自分のペース」を大事にしています。
なぜなら物事で大事なのは継続です。
継続しさえすれば遅かれ早かれ必ず上達します。
そして長く継続するには自分なりのペースで無理をしないこと、自分なりに楽しみながら取り組むことです。
特に武道は長距離走です。
当教室は生涯武道を目指しているので超長距離走です。
そのため最初の昇級が早いかどうかは重要ではないのです。
そして、実際の現実としまして、子どもによって覚える速さはかなり違いがあります。
年齢によっても違いますし、運動経験によっても違います。
自主練習をする子と、ほとんどしない子でも違います。
ですから、
「入会して○か月なら必ず9級」
というような考え方ではありません。
おおよその目安としては、6か月くらいで昇級する子もいれば、2年くらいかける子もいます。
特にキッズクラスでは、年齢や性格、自主練習への取り組み方によってかなり個人差があります。
それでいいと思っています。
私は、9級黄帯を早く取ることよりも、
その子が無理なく楽しく通いながら、自分なりのペースで必要なことを身につけていくこと
の方が大切だと考えています。
ですので、今回の修行シートも、
「全部終わらせなさい」
という宿題ではありません。
「次はこれをやってみよう」
「ここができるようになったね」
というように、小さな目標達成をゲーム感覚で楽しみながら積み重ねてもらいたいと考えて作成しています。
「できるようになる」までには段階があります
当教室では、時期とタイミングを大事にしています。
まず、入会したばかりの頃は、新しい場所に慣れるだけでも大変です。
- 新しい先生。
- 新しい友達。
- 新しい運動。
- 新しいルール。
- 今までとは違う身体の使い方。
それだけでも、子どもにとってはかなりの変化です。
そのため、最初の数か月は、まずは新たな環境に慣れてもらうことを大切にしています。
もし、この段階で、
「家で何を練習すればいいですか?」
と聞かれたとしたら、
「まずはストレッチを最優先にしてください。」
と伝えています。
また体が十分に柔らかい子であれば、
「体幹(体の軸)トレーニングを優先してください。」
と回答しています。
つまり、柔軟性がまだ十分でなければ、まずストレッチ。
すでに柔軟性が十分にあるなら、体幹トレーニングです。
そうしたことはクラスでも毎回説明しています。
ただ、最初の段階では、本人が興味があるもの、
やりたい練習でも大丈夫ですし、内容をガチガチに決めるよりも、
家での自主練を週1回でも習慣化することが大事だと考えています。
そして、ある程度慣れてきて、本人が昇級したいとやる気になった時、
または昇級したクラスメートを見て、自分も頑張ろうかな、と興味が出てきた時、
そのタイミングこそが、自主練の内容を昇級審査合格に向けた対策練習に切り替える時だと思います。
つまり、
「自分がやりたい練習だけをやりたいようにやる」
から
「昇級審査合格に必要な練習をする」
へと切り替えるタイミングになります。
これはテコンドーに限らず、学校のテストでも、良い点を取りたい、合格したいのであれば
好きなことをするだけでなく、それに必要な対策練習が必要になるのと同じです。
好きな練習と、必要な練習は同じではない
これは自主練習を続けていく上で、重要なことです。
例えば、蹴りが好きな子は、蹴りばかり練習するかもしれません。
柔軟が好きな子は、ストレッチばかりするかもしれません。
もちろん、それは何もしないより遥かに良いです。
好きなことをやることは、継続するための大きな力になります。
しかし、「好きな練習=今の自分に必要な練習」とは限らないのです。
ここで補足となりますが、9級黄帯への昇級審査には5つの審査項目があります。
- 第1項目 単発の蹴り技(基本蹴り4種)
- 第2項目 連続蹴り
- 第3項目 型動作(受け技3種と突き技2種)
- 第4項目 板割り
- 第5項目 組手(ミットを使用した安全なもの)
そして合格には全ての項目を基準以上でクリアする必要があるのです。
冒頭では審査合格には以下の8つの項目をバランスよく練習する必要があるとお伝えしました。
礼儀作法、構え(立ち方)、柔軟性、基本蹴り、連続蹴り、型、板割り、組手。
最初の3つ、礼儀作法、構え(立ち方)、柔軟性は、残りの5つの項目すべてに必要になりますし、
残りの5つの項目は審査項目に直結しています。
以上のことを知っていただけますと、当教室が導入している仕組みには全て意味があり、
連動していることがご理解いただけるのではないかと思います。
ここから、以上のことについて、もう少し詳しく書いていきます。
今回の新しいシステムは既存の自主練習アピールカレンダー&8色ストライプ制度と相乗効果があります
当教室では、以前から「自主練アピールカレンダー」「8色ストライプ制度」という仕組みを試験導入しています。
先に大事な補足を書きます。
当教室が新たに導入する仕組みは全て任意です。
強制ではなく、やりたい方だけやるでOKです。
当教室ではとにかくクラスに参加することを一番重要だと考えています。
次は自分のペースで良いので継続することです。
それができていれば、あとの仕組みは興味があれば試してみる、やりたい人だけがやる、続けるかどうかも自由というのが基本です。
どんなに良い仕組みでも精神的な負担になってしまったら逆効果です。
せっかくの仕組みは楽しんで取り組んでいただけることが大前提なのです。
自主練アピールカレンダーとは何か?
まず、前述の8つの項目を8色に色分けしています。
⚫ 黒|礼儀と気合
礼節・武道の根幹
🟫 茶|立ち姿勢と構え
安定した土台・体幹
🟣 紫|柔軟性
しなやかな筋肉と能動的関節可動域
🔴 赤|単発蹴り技
リラックス・精度・瞬発力
🟩 緑|連続蹴り
リズム感・バランス感・技の連携力
🟦 青|型動作
精度・集中力・審美
🟡 黄|板割り
勇気・挑戦・注意
🌫 灰|組手
実戦力・判断力・中庸さ
そして、自主練をした時には、上記の8項目の中から、自分が一番意識した項目の色のステッカーを貼るのです。
自主練の回数や時間などは完全にお任せです。
実際、
「お風呂上りにストレッチを1分やっただけでもステッカーを貼っていいよ」
「蹴りなら10回蹴るだけでも貼っていいよ」
と伝えています。
そしてステッカーを20枚貯めたらちょっとしたお菓子、60枚貯めたらちょっと良いお菓子と交換できます。(大人の生徒さんも交換できます)
キッズにとっては自分の努力が報酬に変わるのは嬉しいものですし、さらに頑張ろうというモチベーションUPに繋がります。
また、このカレンダーは、親御さんに月末に画像を送っていただいた後、LINEのアルバムに保存していきます。
そうすることで、今までの努力を客観的に可視化することができます。
何を頑張ってきたのかを本人も親御さんも指導員もパッと見てわかります。
特に指導員は、お子さんの自主練内容を具体的に把握できます。
またそもそもやっていなくてできないのか、努力していてできないのか切り分けることができます。
これにより指導員は、生徒さん一人一人のやる気の波、努力の内容を詳しく知ることができますので、
それに合わせた指導ができますし、より公平に評価することもできるようになります。
8色ストライプ制度とは何か?
さきほどの自主練アピールカレンダーと同時に導入したのが8色ストライプ制度です。
自主練アピールカレンダーと8色ストライプ制度は連動した仕組みです。
簡単に説明しますと、8つの項目を一定以上の基準で身につけたら帯にその色を貼るというものです。
そして8色全部のストライプがもらえたら、昇級審査を受けて合格するための実力が身についているとみなされ、受験資格が得られるというものです。
この制度により、最初の昇級までに、
- 何がすでにできていて
- あと何をできるようにすべきか
が明確になります。
また8色全部揃えられた時が審査を受けられる時ですので、
- 自分がいつ審査を受けられるのか
- 審査を受けるまでにあと何を頑張れば良いのか
が分かります。
これにより最初の審査に対する心理的な敷居の高さは下がります。
またキッズはストライプをもらえることで自分の頑張りが認められたわけですので、モチベーションアップの機会となります。
その機会が8回あることで、昇級まで遠く見えた道のりを完走しやすくなります。
言い換えますと昇級という長いゴール(長期目標)までの間に8つのチェックポイント(中期目標)を設定したわけです。
そして、これにより自主練する内容を決める時に好きなものだけでなく、
自分が目標とするストライプをゲットするために何を頑張ったら良いのか考え計画的に取り組んでもらえるようになったら良いなという思いもあります。
自主練習アピールカレンダーは「アピール」するためのもの
当教室が、自主練カレンダーに「アピール」という名前を付けているのにも理由があります。
武道には、
「自分から努力したことをわざわざ人に言うものではない」
というような謙虚さを大事にする考え方もあると思います。
それも大事な考え方の一つです。
ですが、私は、現代の子どもたちを指導する上では、
自分が努力したことをきちんと伝えてもらうことも大切
だと考えています。
なぜなら、指導員が教室で見えている姿だけでは、その子の全部を見ることはできないからです。
クラスではあまりできていないように見えても、実は家で一生懸命練習しているかもしれません。
また、たくさん練習しているけれど、少し努力の方向性が違うだけかもしれません。
そういうことが分かれば、
「じゃあ、今度はこうしてみよう」
と具体的なアドバイスができます。
このように、自主練習カレンダーは単なる記録表ではなく、
自らの努力を静かに伝えるツールでもあるのです。
自主練アピールカレンダーは親御さんと指導員をつなぐ、コミュニケーションの道具でもあります。
自主練アピールカレンダーは、保護者の方と指導員とのコミュニケーションにもつながります。
まず、そもそものサポートシステムの一環として、
当教室では生徒さん、及び親御さんは、LINEで24時間いつでも質問や相談をしていただけます。
しかし、いくら
「何かあったらいつでも気軽にLINEしてくださいね」
と繰り返しお伝えしても、実際にはなかなか連絡しにくいこともあります。
なぜなら、
「こんなことを言ったらクレームみたいに思われないかな」
と考えたり、
「先生も忙しいだろうし……」
と遠慮されると思うからです。
その点、この自主練アピールカレンダーの画像を月末にLINEで送る時なら、
「今月はこれだけ自主練しました」
「今月はこんな様子でした」
というように自然と話をすることができます。
また親御さんが何も言わなかったとしても、指導員が内容を見てコメントやアドバイスをしたりします。
なお、例え1ヶ月に自主練がゼロだったとしても、お忙しい親御さんが画像を送ってくださったこと自体に感謝の気持ちを伝えますし、
1回でもできていたらまずは一歩を踏み出せたことを褒めます。
なんせこれは仕事のレポートではないのです。
詰められたり、そうでなくてもプレッシャーを感じるものなら誰も取り組みたいとは思わなくなります。
私はこのように生徒さんや親御さんの気持ちを考えながら仕組みを作ることが非常に大事だと思っています。
ただ私はまだまだ未熟で察する力が不足して見落としたり、勘違いしたりすることがありますので、
生徒さんや親御さんとは何でも率直に話し合える関係を築くことを何よりも重要であり、優先すべきことだと考えています。
自主練アピールカレンダーを実際に運用してみて気づいたこと
自主練アピールカレンダーを運用してから見えてきたこと、気づいたことがあります。
まず、この自主練ですが、
- 2割の生徒さんはほぼ毎日というぐらいの一生懸命さで取り組まれています
- 6割の生徒さんは頑張る時とそうでない時の波がかなりあります
- 2割の生徒さんはカレンダー自体試されていない
という状態です。
このことから私は、
「何を頑張ったら良いのか」
をもっと明確にした方が良いのではないかと考えました。
次に自主練の内容についてですが、生徒さんによって、かなり偏りがあるのです。
もちろん、好きなことを続けるのは良いことです。
ただ、9級黄帯の昇級を考える段階になれば、
「好きなことだけ」ではなく、
「まだ十分にできていないところにも取り組む」
「バランスよく全体的に取り組む」
ことが必要になってきます。
そこで、
「9級黄帯昇級までに習得するすべての項目と審査時の基準を全て明確に言語化した一覧リストを作成する」
という考えにつながりました。
9級黄帯昇級までに習得するすべての項目と審査時の基準を全て明確に言語化した一覧リストは全231項目(重複除くと164項目)!
まず最初に補足です。
ここまで、当教室では、昇級までに必要な要素を、
礼儀作法、構え(立ち方)、柔軟性、基本蹴り、連続蹴り、型、板割り、組手の8つに分け、それぞれ8色に分けていることをお伝えしています。
しかし今回作成した保護者向け確認チェックリストとキッズ向けの修行シートは全7巻(色)で、「柔軟性」については独立した巻としては入れていません。
それは柔軟性が重要ではないからではありません。
むしろ、柔軟性は身体を安全に使う上でも大切です。
ただ、9級黄帯への昇級を考えた場合、柔軟性だけが大きな障壁になるケースは比較的少ないため、今回のチェックリストでは、より昇級判定に直結する7つの分野に絞っています。
今回作成した保護者向けの確認チェックリストとそれをキッズ向けにアレンジした修行シートには、
9級黄帯(長期目標)に必要な内容を、
- 礼儀作法⇒黒の巻
- 構え(立ち方)⇒茶の巻
- 基本蹴り⇒赤の巻
- 連続蹴り⇒緑の巻
- 型⇒青の巻
- 板割り⇒黄の巻
- 組手⇒灰の巻
の7つの巻(中期目標)に分けています。
その7つの巻の中は、審査課題ごとに分けられています。
例えば、基本蹴りの青の巻なら、
前蹴り、押し蹴り、下ろす蹴り、回し蹴り、という4つの課題(短期目標)があります。
そして、その各課題には気を付けるポイント=審査の時に見られる基準が複数の項目に分けて書かれています。
その数は7つの巻の中、全部で231項目あります。
えっ、そんなにあるの?
と思われる方もいるかもしれません。
でもこれは1年を目安に習得する全項目です。
そして、気を付けるポイントを1つずつ細かく分けることで、
「今日はこれを1つ気をつけてみよう」
と小さなお子さんでも目標を明確にできます。
さらにそれを達成しやすくしています。
これはまさに冒頭で引用しました、
「全部いきなりできるようにならないので、小さな目標を一つずつクリアできたら子どもも前向きに取り組めるかなと思います。」
という親御さんのお声を反映させたからこその結果です。
さらにお話しますと、その小さな目標は、
「先生に挨拶しているか」
「場所に対して一礼しているか」
「視線はまっすぐ前を見ているか」
「気合の声は出ているか」
というような技術習得というよりは気を付けることですぐに達成できるものもあります。
また各課題の中には同じ目標が書かれていることがあります。
そういった重複項目を除くと164項目となります。
それでも、確認チェックリストの全項目を見ますと多いな、細かいな、と感じるかもしれません。
そこでもう少しだけ説明させていただきます。
まず9級黄帯への昇級審査は、
- 第1項目 単発の蹴り技(基本蹴り4種)
- 第2項目 連続蹴り
- 第3項目 型動作(受け技3種と突き技2種)
- 第4項目 板割り
- 第5項目 組手(ミットを使用した安全なもの)
であることはお伝えしました。
そしてその各項目は時間にすると、
- 第1項目の基本蹴りは約2分
- 第2項目の連続蹴りは約2分
- 第3項目の型動作は約2分
- 第4項目の板割りは約1分
- 第5項目の組手は約1分
と合計で8分ほどです。
この8分の実録動画を見て、なんとなく真似するだけであれば、正直そんなに難しいと感じないのではないかと思います。
実際、入会して間もない親御さんの中には、
「思っていたより難しくないかも」
「これならうちの子もできるかも」
という印象を持たれる方が多いです。
これは敷居高く思われるより良いことだと個人的には考えています。
しかし、ここに武道の奥深さがあるのです。
「なんとなくできる」
と
「実際にできている」
のとでは大きな違いがあります。
また、同じ技についても、そのできているの基準は級(帯の色)が進むにつれて上がっていきます。
武道では級が上がる毎に新たな技を覚えていきますが、これは横への広がりです。
そして、同じ技でも練習を続ける(鍛錬する)ことにより無駄な動きが省かれキレが出てきます、これは技の精度を上げ深めていくことになります。
こうやって横に広げながら同時に深めていくのが武道です。
少し小難しいことを書いてしまいましたが、
なんとなくできているのと、実際にできているのとの違いを明確に言語化したのが、確認チェックリストの項目なのです。
なお、どんなことにも適性というものがありますが、向いているお子さんはお手本を見るだけでもそれなりにできるようになります。
しかし私自身を含め、運動が苦手なお子さんはそういうわけにはいきません。
また武道やスポーツになじみのない親御さんも、お手本の動きと何が違うのかがよく分からないのです。
その場合、何度動画を繰り返しみても、なんとなく同じ、なんとなく違う、ぐらいの感覚で止まってしまいます。
またクラスの中で毎回繰り返し教えてもらう内容だとしても、それが全部頭に入るわけではないのです。
だからこそ、この確認チェックリストが役立ちます。
PDFですのでそのままスマホで見ながら、お子さんの動きのどこを確認すれば良いか分かりますし、次にどこを気を付ければ良いのかも分かります。
印刷して手帳にはさんでおき、実際にできている項目をペンでチェックするチェックリストとしてお使いいただくこともできます。
なお、これは保護者の方に家庭で技術指導をしていただくためのものではありません。
基本的な指導の最優先は、クラスでの指導です。
その上で、動画教材などを使って確認し、ご家庭で自主練習をする。
そして、このチェックリストで、
「できていると思う」
というところを確認していただく。
また次のクラスで気を付ける点を一緒に決めておくというのも非常に効果的な使い方です。
なぜ確認チェックリストに写真を入れていないのか
今回のチェックリストには、画像を入れていません。
これにも理由があります。
冒頭でもお伝えしましたが、当教室では、白帯から9級黄帯までの内容について、すでに動画教材を用意しています。
さらに、白帯の子ども一人ひとりに、フォームを確認するための個別動画も作成しています。
ですから、
「確認チェックリストに全部の動作写真まで詰め込み教科書のようにする」
よりも、
- クラスに参加して練習している時
- 動画教材で予習や復習の自主練をしている時
に手元で見ながらポイントを確認できるようにするもの
という役割分担をした方が分かりやすいと考えました。
全部を一つのものにまとめて詰め込む必要はなく、
目的によって使い分けできるように、実際に使いやすい、活用しやすい、ということを優先したのです。
保護者向けの確認チェックリストとキッズ向けの目標達成修行シートは役割も使い方も完全に異なります

こちらが、キッズ向けの自主練修行シートです。
保護者向けチェックリストが「親御さんがお子さんの動きを確認するためのもの」だとすれば、キッズ向けの修行シートは、お子さん自身がゲーム感覚で楽しく取り組みながら、少しずつ目標を達成していくためのものです。
この『ゲーム感覚で楽しく取り組める』というのはかなり重要な要素です。
「今日はこれができた!」
「次はこれをやってみよう!」
小さな目標をどんどん達成していき、気づいたら大きな目標を達成できていた、というようにするのが理想です。
そのためキッズ向けの修行シートにはいくつかの工夫と仕組みがあります。
まず文章をキッズが読みやすいように変えています。
次に難易度を☆の数で表現しています。
こんな感じです。
あいさつの しゅぎょう
★☆☆ □ 先生に 元気よく あいさつできたぞ!
レッスンの うけかたの しゅぎょう
★★☆ □ 勝手なことを したくても がまんできたぞ!
前蹴り(アプチャギ)の しゅぎょう
★☆☆ □ 視線を まっすぐ 前に むけられたぞ!
★★☆ □ 前から見て 蹴り足が まっすぐ 上がったぞ!
★★★ □ ひざの スナップを きかせて 蹴れたぞ!
(棒蹴りにならなかったぞ)
※普段クラスで使っている言葉はそのまま使っています。
また自主練アピールカレンダーの上部の説明欄で既に使用している漢字も使用しています。
そしてこの修行シートでは各項目の横に☆が10個並んでおり、1回自主練する(気を付ける)ごとに1日1つ塗りつぶしていきます。
10個全部塗りつぶせたらキラキラステッカーを貼ってもらえる仕組みです。
1日に修行する項目はいくつでも良いですし、それをどのぐらいやるか、できていたかどうかは関係なく、
自分でやったと思えば塗りつぶしてOKとしています。
また親御さんは、保護者向けの確認チェックリストを見て、一つの色の巻にある項目がすべてできていると思われたら、指導員に随時申告いただけます。
申告を受けた指導員は、帯のストライプを授与できるかどうかの見極めをします。
こうすることで、帯のストライプは指導員からの授与を待つだけでなく、自ら積極的に獲得を狙えるようになります。
一番大事なのは「無理なく楽しく」「自分なりのペースで進めること」です
ここまでかなり細かく書いてきましたが、最後に一番大切なことを書きます。
今回の修行シートを使って、
「早く全部終わらせなければ!」
と子どもが負担やプレッシャーを感じてしまったら、本末転倒です。
当教室ではとにかく早く昇級するのが良いとは考えていません。
お子さんには、その子のペースがあります。
年齢も違います。
身体能力も違います。
性格も違います。
やる気も異なります。
生活環境も違います。
テコンドー以外にやっていることも違います。
そのため、全員が同じペースで進むことは難しいですし、そもそもそうする必要があるとは考えていないのです。
当教室が一番大事にしているのは、
「無理なく楽しく」続けられること。
そして、
「自分なりのペース」で少しずつ成長していくこと。
です。
当教室はとにかくお子さんの気持ちを尊重し、やる気の高まりのタイミングを見極めながら、自分なりのペースで成長していただくことを大事にしています。
そして、そうするために、親御さんと相談しながら協力してお子さんをサポートしています。
9級黄帯への昇級は「ゴール」ではなく、最初の基礎の土台
白帯から9級黄帯に昇級する。
これは、子どもにとって大きな達成です。
でも、テコンドー全体から見れば、まだ始まったばかりです。
だからこそ、ここで無理せず焦らず、きちんと基礎の土台を作ってほしいと考えています。
「礼儀ってこういうことなんだ」
「構えってこうやって作るんだ」
「身体ってこう使うんだ」
「練習すると少しずつできるようになるんだ」
「前よりできるようになった!」
そういう経験を、一つずつ積み重ねてほしいと思っています。
そしてそのために当教室では、
- できることを前提とせず
- 安心して失敗しながら取り組める
- できない時には指導員や親御さんにいつでも聞ける
そういう環境を大事にしています。
「ここなら大丈夫かも」と思ってもらえたら
当教室には、
運動が得意な子もいます。
最初からそれなりにできる子もいます。
でもそれは少数です。
それよりも、そもそも、
武道自体が初めて
先生の動きを見ただけで真似をするのが難しい
という子がほとんどです。
中には運動が苦手な子もいます。
新たなことを覚えたり、感覚をつかむまでに時間がかかる子もいます。
また、過去のスポーツの習い事で怒鳴られたり、話をきいてもらえず一方的に叱責されたりして、軽いトラウマをもったお子さんもいます。
怖い先生や先輩、厳しい雰囲気の習い事が合わなかった子もいます。
そういう子どもたちにも、
「ここなら大丈夫そう」
「ここなら安心して楽しく通えそう」
と思ってもらえる教室でありたいと考えています。
ただし、私が考える「安心」「楽しい」は、
「何をしても怒られない」
という意味ではありません。
必要なことは、きちんと伝えます。
できていないところは、きちんと指摘もします。(※タイミング、頻度、伝え方はお子さんのタイプと親御さんの意向を聞きながら配慮しています)
そして、どうすればできるようになるのかを明確に伝えています。
つまり、
「何も言われないから安心」ではなく、「きちんと見てもらえるから安心」。
私は、こちらの方が当教室の考える「安心」に近いと考えています。
今回の取り組みも、ここから始まります
今回の9級黄帯昇級に向けた保護者用確認チェックリストとキッズ用の目標達成修行シートは、まだ始まったばかりです。
これを使えば、すべてが解決するとも思っていません。
人によって合う、合わないもあるでしょう。
実際に使ってみなければ分からないこともあります。
だからこそ、まずは試していただきたいと思います。
試した上でそれを活用する、しないは完全に任意です。
強制ではないです。
そして、子どもたちの様子を見ながら、保護者の方のご意見も聞きながら、随時アップデートしていく予定です。
私が大事にしたいのは、
ただ新しい仕組みを作ることではなく、その仕組みが親御さんに喜ばれ子どもたちの成長に本当に役立つこと。
です。
白帯から始まった子どもたちが、
「できなかったことが、できるようになった」
「少し練習したら、前より上手になった」
「次はこれをやってみよう」
と、自分自身の努力を根拠とした揺るがない自信を身につけ、自分なりのペースで無理なく楽しみながら成長していただける。
親子でコミュニケーションを取りながら親御さんはそのサポートをしていただける。
そのための一つのツールとして、今回のチェックリストと修行シートを使っていただけたら良いなと思っています。
もし今回の記事を読んで、当教室に興味を持ってくださった方は、実際に体験レッスンで教室の雰囲気や指導を体験してみてください。
また、今回の記事の内容についてのご質問はもちろん、その他にも「これはどうなんだろう?」と気になることがありましたら、どうぞ遠慮なくお尋ねください。
どちらもLINEから24時間いつでも受け付けています。

まずは、記事を読んでいただき、
「ここなら大丈夫かも」
と思っていただけたなら、それだけでも嬉しく思います。
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