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11歳の男の子がまさかのスランプから抜け出し見事7級緑帯に合格!自分で試したという方法は実は誰にでも絶大な効果のある方法でした!

テコンドー春日井教室の通常キッズクラスBに通う11歳の男の子が、2026年9月の昇級審査で7級緑帯に合格しました。

その合格までの道のりにはちょっとしたドラマと、これは是非全ての生徒さんに参考にしてもらいたいということがありましたので記事にまとめます。

この記事はテコンドーに限らず、他の武道を習っている方やスポーツ教室に通っている方にも参考になるのではないかと思います。

実は体が柔らかいほど苦戦する可能性のある内回し蹴り・外回し蹴り。その理由とは?!

さて、これまで体が柔らかく、技も順調に覚えてきたこの男の子ですが、今回の審査では内回し蹴りと外回し蹴りに苦戦しました。

ここで、内回し蹴りと外回し蹴りが何か分からない方のために少し説明します。
この2つの蹴りはどちらも近距離用の蹴りで、足を円を描くように内から外、外から内と旋回させて蹴る技です。

そしてこれは日本の空手と韓国のテコンドーで考え方が異なり混乱する点ですが、足を内から外に回す蹴りを空手では内回し蹴りというのに対して、テコンドーでは外回し蹴りと言います。
これは、空手では内から回すと起点から見て技名としているのに対して、テコンドーでは外側へ回すという終点から見ているのです。

すみません、いきなり混乱することを話してしまいましたが、このことは今回の話では重要ではないのでご安心ください。

重要なのは、この蹴り技は、上半身の捻りの力を使って足を顔の高さまで上げて蹴る蹴りだということです。
そもそも蹴り技とは足の力だけで蹴るのではなく、全身を連動させて蹴るものです。

なお、これも体のどの部分が起点となるかについて流派によって考え方が異なります。(私は個人的には胸骨(胸)とする説にピンと来ています)


ただ、重要なのは、上半身を捻って戻す動きを原動力として、それを足先まで伝えることです。
これをすることで、体の硬い人でも楽に顔の高さまで足を上げることができます。
また蹴りも早くキレのあるものになります。

内回し蹴り・外回し蹴りは上半身の捻りを足先に伝える、鞭のような蹴り

これも武道になじみのない方はピンと来にくい話だと思いますので、例を挙げます。
鞭を思い浮かべてください。
鞭は手元のグリップを動かすことで、それが鞭に伝わり、先端は高速で動きます。

これを体に当てはめますと、上半身が握り手のグリップで、足が鞭になります。
そして重要なのは、足の力を完全に抜くことです。
鞭も硬ければ、グリップをいくら強く振っても、鞭は素早く動きませんよね。

それと同じで、足に力が入って硬くなっていると、上半身の捻りの力が足先まで上手く伝わりません。
足の力を抜いて、上半身の捻りから生まれる力を足先まで伝える必要があるのです。

実際の蹴り技がどんなものか見てみたいという方は以下の動画をご覧ください。

意外かもしれませんが体が柔らかい人ほど、力を抜く感覚をつかみにくいことも

このように聞きますと、きっと「体が柔らかい人なら内回し蹴りも外回し蹴りも覚えるのが早いのでは?」と思うのではないでしょうか。

ところが、意外かもしれませんが、実際は逆であることが多いのです。
体が柔らかいと、腕を上げるような感覚で足を高く上げられてしまいます。
これは足の力を使った動きです。
すると、ふんわりした動きになり、蹴りにスピードも乗らず、キレも出ないです。

一方、体が硬い人は、足の力を抜いて上半身の力を使わなければ、そもそも足を顔の高さまで上げること自体が難しいです。
そのため、足の力を抜き、上半身の力を使う、という体の使い方に、体の柔らかい人よりも慣れていたりします。
その結果、このような逆転現象が起こったりします。

また、この蹴りは審査の時には、キレイな左右対称の円の軌道を描くことも評価基準としています。
しかし、これも蹴りの途中で足に力が入ってしまうとその時点で、蹴りの軌道が直線的になってしまい、キレイな円を描くことができなくなります。

以上のような理由から、今まで体の柔らかさを生かして順調に技を覚えてきたこの男の子も、この蹴り技では壁にぶつかりました。

初めてのスランプを経験。自主練習を頑張れども成功率は低下、、、

審査の約2か月前には、10回蹴れば6回ほど、つまり6割くらいの確率で上手くできるようになっていました。
ここでいう「成功」とは、足が顔の高さまで上がり、きれいな円の軌道を描けていることです。
実際に回数を数えて測定したわけではなく、あくまで私が見ていた中での感覚的な目安です。

このまま、上手くできたときの感覚をつかんで成功率を上げていければよかったのですが、その後スランプに陥ってしまいました。
一時は6割ほどできていた蹴りが、3割ほどしか上手くできなくなってしまったのです。

審査当月には、親御さんからも相談をいただきました。
「家で自主練習を頑張っているものの、なかなか上手くいかず、自信をなくしているようなので見てあげてほしい」という内容でした。

当教室では、こうした家庭での様子や生徒本人の気持ちを、親御さんが指導員に率直に伝えてくださることを歓迎しています。
クラスの中だけでは分からない悩みや変化を共有していただくことで、一人ひとりの状況に合わせたサポートができるからです。

私も、クラスが始まる前の時間や休憩時間などに本人に声をかけ、自主練習の様子を見せてもらいました。
そして、上手くできていないときには、何が違うのかを説明しました。
また、クラスの先輩である緑帯の生徒さんも、アドバイスをしてくれていました。


本人も自主練習を続け、指導員や先輩からの助言も受けていましたが、それでもすぐにはスランプから抜け出せませんでした。
審査の1週間前のクラスでも、足が顔の高さまで上がらなかったり、円ではなく楕円や三角のような軌道になったりしていました。

審査まで、残された時間はわずかです。

審査当日の蹴りは驚くほど上達していました!結果は見事合格です!

そんな中、迎えた昇級審査当日。

この男の子なら大丈夫だろうと信じながらもずっと気になっていた私は、時間になり教室に入ってきたのを見てすぐに声をかけました。
本人の顔は、明るく晴れ晴れとした笑顔でした。
聞けば上手くできるようになったとのこと。

実際にフォームを確認しても見事な仕上がりでした。
スピードもキレも今までできていたものと比べても格段に上がっていました。
さらに何回蹴っても安定してできています。

これなら大丈夫だと私は安心しました。
審査の結果は、もちろん合格です。

一般的に生徒さんは審査の日が近づくほど緊張感とともに集中力も上がりますので改善も上達も早くなります。
ただ1週間でここまでの変化はそうそうあるものではないです。

この短期間で大きな改善ができた理由は、合格発表の日に本人にみんなの前で聞いたのですが、その答えを聞いて納得でした。

11歳の男の子がスランプを抜け出し、1週間で大きくフォームを改善できたその方法とは?!

審査の合格発表の日、合格証書と新しい色帯を渡した後には、指導員から簡単なメッセージを伝えます。
この時に、いったいどのようにして1週間でここまで大きくフォームの改善ができたのか聞いてみました。

その答えは
「動画を撮って見直しながら練習しました」
とのことでした。

そこで私は
「それは素晴らしい!それは親御さんがそれをしようと言ったの?それとも自分でそうしようと思ったの?」
と聞いてみました。

すると
「自分でそうしようと思った」
とのことでした。
私はますます素晴らしいと思い、みんなの前でそのことを褒めました。

余談ですが、私自身、生徒だった頃、上手いクラスメートから
「自分で動画を撮ってフォームを確認すると良いよ」
と何度もアドバイスをもらっていました。

しかし、当時は、「自分の声を留守録で聞くと恥ずかしい」と似た感じで、自分の姿を動画で撮って見ることに抵抗があったのです。
また、その頃は今のようにSNSで自撮りして投稿するという時代ではなく、わざわざ撮影するということに少し心理的抵抗を感じていたこともあります。

そんな私が考えを改めて、自分のフォームを動画で撮影するようになったのは、人に教える立場になり責任を感じるようになったことです。
やはり癖のあるフォームのままでは指導員として恥ずかしいですし、お手本を見せる立場でそれはマズいと思ったのです。

今ではiPhone(スマホ)があれば、撮影した動画を見直して動きを分析することもすぐ簡単にできます。
本当にありがたい時代です。

自分の姿を動画で見直し、お手本動画と比較するとものすごく早く上達します!

自分のフォームを動画で撮影し、お手本動画と見比べて違いを認識するのは改善の第一歩です。
その効果は本当に絶大です!
私自身今でもそれをしていますし、生徒さんのフォーム分析にも活用しています。

物事を改善させるには、自分で問題点に気づき、認識し、自覚するのが必要不可欠です。
そして、そのためには、指導員や仲間から何度も指摘されるだけではなく、自分でその姿を動画で見るのが一番早いのです。

特に、この動画で見る時は、ただ見るのでなく、超スロー再生やコマ送りで確認することが重要となります。
実際、これをすることにより、自分がどこの姿勢が崩れているのか、どの部分が良くてどの部分が修正が必要なのかがハッキリと分かります。

当教室は昇級審査の後には、実際の審査動画を生徒さんに送り、それを見た上での自己評価を送ってもらっています。
このようにしているのも、この方法が非常に効果が高いからです。
正直、これ以上、時間対効果が高く、誰でも効果を得られる方法は他に思い浮かびません。

当教室が同じ技でもお手本や動画教材を複数用意している理由とは?

なお、当教室ではお手本となる動画教材も用意しています。
そのお手本は私自身に限らず、韓国の教科書とも言える公式動画から引用したり、生徒さんにお願いしたりなど様々です。

もしかしたらお手本は一つで良いのでは?たくさんあると迷うのでは?
と思われるかもしれません。
そういう考え方もありますが、当教室では、一つの技についても複数の動画教材を作成しています。


なぜなら、教材の学習効果は、自分に近いもの、の方が大きかったりするからです。
例えば、キッズなら大人の人のお手本より、自分と体の大きさが近いキッズのお手本の方が比較しやすいです。
また、あまりに上のお手本と比べるより、自分より少し上の人をお手本とした方が理解しやすいことがあるのです。

さらに、説明も、その生徒の段階や理解力によって最適なものは変わります。
これは一つの教科書に複数の参考書があることからも分かります。
また時代とともに教科書の内容も変わります。
それに分かりやすさに上限はなく、より分かりやすくする方法はいくらでもあります。

そのため、お手本も動画教材もこれ一つで大丈夫というものはないと当教室では考えています。

昇級審査作文課題に表れた、技術だけではない心の成長

当教室では、テコンドーを格闘技としてだけではなく、武道として捉えています。
技術を上達させ、体を鍛えることはもちろん大切ですが、それだけではありません。
心技体をバランスよく成長させることも、武道を学ぶうえで大切にしていることです。

そこで、昇級審査では技術の確認だけでなく、心の成長を知る機会の一つとして、作文課題にも取り組んでもらっています。
今回の7級緑帯の審査では、次の3つの質問に答えてもらいました。

質問1: テコンドーの練習で、自分が成長したと思うことは何ですか?

質問2: あなたにとって強さって、どんなことだと思いますか?

質問3: 強くなったら、その強さをどう活かしたいですか?

11歳の本人が書いてくれた作文を、そのままご紹介します。

1. 他の子に教えることによって「自分もここがあまりできてなかったからちゃんと教えよう」や「自分はここがあまりできてないから気をつけよう」と考えれるようになりました。

2.テコンドーのわざが上手くできなくても、「自分ならできる!」と、あきらめない心だと思います。

3. どんなにむずかしくても、あきらめずにいどみつづけたいです。

「教えることが最大の学び」を体現した答え

1つ目の回答を読んで、私はとても嬉しくなりました。
当教室では、普段から「教えることが最大の学び」と伝えています。
ほかの生徒に技を教えるとき、自分ができていないところに気づいたり、もっと気をつけようと考えたりする。
まさに、教えることを通じて自分自身も学んでいるのです。
自分が技をできるようになるだけでなく、人に教えることで自分の成長にもつなげていることが、本人の言葉から伝わってきました。

また、2つ目と3つ目の回答からは、テコンドーが大事にしている『不撓不屈の精神』と困難に立ち向かう心の強さまでしっかりと心の成長が伝わってきました。
何より、今回は実際に、内回し蹴りと外回し蹴りという壁となる課題があり、さらにスランプまで経験しています。

その上で、作文に書かれていた通り、「自分ならできる!」と諦めず、自分で動画を撮って見直すということを思いつき、挑み続けた結果、スランプを抜け出すだけでなく、技も格段に上達しました。
まさに有言実行です!
読んでいて本当に嬉しく、また頼もしく思いました。

そして今回の経験はきっとテコンドーに限らず、今後難しいことや困難に直面した時にも役立ちますし、自信の根拠になるはずです。
今後の成長が本当に楽しみな生徒さんです。

実際に通う子どもたちの声もご紹介しています

今回ご紹介した男の子は、生徒インタビューの動画や、ステージ演武にも出演してくれています。実際に通っている子どもたちが、テコンドーを「楽しい」「怖くない」と感じる理由を知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

⇒テコンドー兄妹インタビュー|実際に通う小2&小4が語る「楽しい」「怖くない」理由とは?

またその他の生徒さんの生の声に興味がある方はこちらのページをご覧ください。
⇒テコンドーアクションアカデミーに通う生徒さん親御さんの生の声

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